ラズパイ pythonでSQLite3 トランザクション

前回、ラズパイにSQLite3を導入してみた。

ラズパイにSQLiteをインストール pythonからアクセスしてみた

買ったは良いが、色々忙しくて、ほったらかしの「ラズパイ」である。本日は、ラズパイにSQLiteを導入してみようという話題である。普通に、raspbianをインストールしただ…


SQL命令「SELECT * FROM foo」の実行には成功した。
今回は、テーブルにINSERTで行を作成してみたいと思う。
withの使用
その前に、pythonのwith命令を使って、closeを行わないように改造する。
前回、紹介したpythonスクリプトは以下のようなものであった。

import sqlite3
con = sqlite3.connect('/home/pi/test.db')
cur = con.cursor()
cur.execute('SELECT * FROM foo')
for row in cur:
    print(row[0], row[1])
con.close()

connect()して作成したconオブジェクトは使用後、close()を呼び出して接続を解放する必要があるが、with命令を使うとclose()を自動的に呼び出してくれるので便利なわけである。
withを使って書き直したものが以下である。

import sqlite3
with sqlite3.connect('/home/pi/test.db') as con:
cur = con.cursor()
cur.execute('SELECT * FROM foo')
for row in cur:
    print(row[0], row[1])

トランザクションの分離レベル
次に、オートコミットを止める設定にする。オートコミットとなっているとSQLite側で自動的にトランザクション制御が行われる。色々実験したいので、オートコミットは切ってしまう。
connect()の第二引数で、isolation_levelをNoneに指定するとオートコミットを切ることができる。

import sqlite3
with sqlite3.connect('/home/pi/test.db',isolation_level=None) as con:
    cur = con.cursor()
    cur.execute('SELECT * FROM foo')
    for row in cur:
        print(row[0], row[1])

ここまでの時点では、SELECT命令しか実行していないので、オートコミットを切っても影響なし。
上記のスクリプトをコピーして、INSERTを行うスクリプトを2種類作成する。
最初は、トランザクション内で1件ごとに行をINSERTするスクリプトを作成する。

import sqlite3
import random
with sqlite3.connect('/home/pi/test.db',isolation_level=None) as con:
    for i in range(0,1000):
        param = (int(random.random()*1000000), i)
        con.execute('BEGIN')
        con.execute('INSERT INTO foo VALUES(?,?)', param)
        con.execute('COMMIT')

これだと結構時間がかかる。timeコマンドで時間を計測して見た。

pi@raspberrypi:~ $ time ./testsqlite3.py
real	0m37.104s
user	0m0.518s
sys	0m1.003s

1000行INSERTするのに、37秒もかかっている。
ちょっとかかり過ぎ。
トランザクションのかけ方を以下のように変更する。

import sqlite3
import random
with sqlite3.connect('/home/pi/test.db',isolation_level=None) as con:
    con.execute('BEGIN')
    for i in range(0,1000):
        param = (int(random.random()*1000000), i)
        con.execute('INSERT INTO foo VALUES(?,?)', param)
        con.execute('COMMIT')

pythonだとインデントでループの範囲が変わってくるのでちょっと注意。
forループの前でトランザクションをかけて、ループ終了後にCOMMITする。

pi@raspberrypi:~ $ time ./testsqlite3-2.py
real	0m0.225s
user	0m0.169s
sys	0m0.019s

かなり速くなった。
SQLiteで大量のINSERTを行う場合は、トランザクションでまとめるべし。

 

投稿者プロフィール

asai
asai
システムエンジニア
喋れる言語:日本語、C言語、SQL、JavaScript