カメラのしくみ「イメージセンサ」CCD CMOS

久しぶりにカメラのしくみシリーズを書いてみようと思う。
今回は、イメージセンサについて。CCDとかCMOSと呼ばれているやつです。
なので、デジタルカメラのしくみになるわけだが、まぁ細かいことには目をつむってもらうことにして、始めよう。
デジカメでは、イメージセンサに当たった光がデジタルデータに変換されて、SDカードなどに記録される。イメージセンサにはたくさんのセンサーが並んでいる。このセンサーが光を感じとって電気信号に変換する。並べられているセンサーの数が多ければ多いほど高解像度の画像を得ることができる。
D3000の場合、センサーの数は1000万個にもなる。1000万画素とか、2000万画素といっているのは、このセンサーの数のことをいっている。まぁ、このくらいはみなさんよくご存じでしょう。
センサーは、ちょうどコンピュータのメモリのようにマトリックス状に並べられている。センサーも半導体でできているので、本当にメモリそっくりかも知れない。
イメージセンサーから出てきた電荷量をそのまま保存するとRAW形式の画像データになる。JPEGにするときは、チップの中に入っている処理プログラムが動いて、データが圧縮されてSDカードに書き出される。
参考記事
カメラのしくみ RGBとYUV ・RAWとJPEGの違い
さて、光を電荷量に変換するといっても光にはいろいろな成分があるわけです。ひとつのセンサーで光の具合を全部電荷量に変換できればよいのだが、そううまくもいかない。
三原色とかRGBといった言葉を聞いたことがあると思う。光の三原色が赤、緑、青なんです。英語でいうとRed、Green、Blueね。
光の色は、赤、緑、青の三原色を組み合わせることで全ての色を表現できる。という原理。HTMLの色指定でもRGBの値を書くことができるので、これと同じ。どうして3つの色だけで全ての色を表現できるのか、といった根本的な理由は私にはよくわからない。しかし、原理、原則がわからなくても、なんとなく経験と勘で納得できる。赤に青をまぜたら、紫になるもんね。
イメージセンサのセンサーは、光の強弱を電荷量に変換できる。このセンサを並べておけば、白黒画像を得られる。残念ながら、光の強弱だけでは色はわからない。
カラーの画像を得るためには、赤の光の強弱を電荷量に変換できるセンサと、緑、青用のセンサを並べておいて、それらの度合いを混ぜてやる必要がある。色分けはフィルターをかけることで実現できる。赤用のセンサーには、赤い色のフィルターがかかっていると思えばよい。
でもって、ここで並べ方である。
普通に考えれば、赤、緑、青を単純に並べていけばいいだけ、のような気もするが、そうもいかない。赤、緑、青がまんべんなくばらけるように配置したいと思うでしょ。どうしてかというと、その方がきれいな画像になるような気がするから。
でも、マトリックス状になっているところに、3つのグループを作るのって難しいよね?4つならよかったのに。
液晶ディスプレイはどうなっているのだろうと思い、画面のドットを凝視してみたが、私の目の分解能では判別できなかった。
調べてみると、液晶ディスプレイは縦長の赤、緑、青が並んでいるようである。
センサーは縦長のものを作るのか難しいようなので、次のように並んでいる。

なんと、緑センサーが多いのである。
緑センサーが多いということは、緑色がビンビン見えちゃうっていうことになる。デジカメを作る人もそんなことはわかっているので、緑色のセンサーから来た情報は、半分っていうことで、と調整してある。だけど、数が多いことで、分解能が上がる。イメージセンサは緑色にはうるさいわけですよ。赤、青に比べて緑色はちょっとの差でもわかるっていうこと。
人間の目も、緑色が得意らしい。波長が真ん中くらいだからね。なので、適当に緑を多くしたわけじゃない。ちゃんと理由がある。
RAWで撮影して、現像とかするとその辺りのことがわかっちゃうのかも...
うーん。奥が深そうだ。続きはまた今度。

次回は、カメラのしくみ「ノイズ」>>
カメラのしくみを最初から読むなら、以下からどうぞ
カメラのしくみ VR 手ぶれ補正機能

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