カメラのしくみ 白飛び、黒つぶれ

なんか、鼻の奥が変な感じ。カゼを引いたか、花粉症か... もう3月なので、花粉のような気がする。
本日も露出関係の話。
オートで撮影していてば、露出が全くずれちゃっている写真はまずできない。カメラが自動的に適正な露出を決めてくれるから。
Aモードにしておくと、人間が絞りを決められる。背景をぼかしたかったら、絞りを開ける。露出はシャッター速度で調整することになる。被写体が明るければ、カメラがシャッター速度を速くして光量を調整する。暗ければ、シャッター速度を遅くする。
あまりにも明るすぎたり、暗すぎたりして、カメラの能力を超えるようなシャッター速度になってしまう場合は、HiとかLoといった表示がされる。液晶画面にも「被写体が明る過ぎます」といった表示がされている。
Sモードにしておくと、人間がシャッター速度を決められる。動きの速いものを撮影したかったら、シャッター速度を速くして、シャッターが開いている時間を短くする。
カメラは、光量に合わせて、絞りを調整する。絞りを開放にしても光量が足りないときは、Loになるし、絞りを最大にしても光量が多すぎるときは、Hiになる。
Pモードにしておくと、人間は絞りとシャッター速度の組み合わせを適正露出の中で選択できるようになる。なので、基本的にHiやLoになることはない。
Hiとなっている状態でもシャッターを切ることができる。そうすると、どういうことが起きるかというと、「白飛び」という現象が発生することになる。
白飛びを発生させるのは、結構簡単。ISO感度を1600に上げて、蛍光灯を撮影する。モードはAかSモードにしておいて、Hiとなっている状態で撮影してみればきっと白飛びのある写真が撮れる。
でやってみた。
露出オーバー
ヒストグラムをみると、右端の明度が255の画素が多いことがわかる。これが白飛び。
人間の目でみると、中のまるい蛍光管がおぼろげながら見える。
カメラで撮影した写真では、蛍光灯全体が数値255の白になってしまい、中の蛍光管までは再現できていない。
白飛びになると、レタッチソフトでも救済することができない。情報が欠落してしまうからである。レタッチソフトは、ヒストグラムを移動したり、横に伸ばしたりして、明るさの調整を行うことができる。しかし、数値が255である部分はみな同じ明るさになっているため、レタッチソフトでもどうやっても同じ明度にしか変更できない。
白飛びが嫌われる理由はこの辺りにある。
白飛びを抑えるには、適正露出になるようにしなければならない。同じ条件で、絞りを変えHiとならない状態にまで持って行った。
適正露出
今度は、蛍光管までわかる。ヒストグラムも全体的に使っている感じになっている。
白いものが多いので、少々+補正してみよう。
適正露出+1.0
+1.0
適正露出+2.0
+2.0
+2.0まで補正すると、白飛び部分がでてきた。あまりに補正し過ぎるとよろしくない、ということか。
整理すると、カメラが「明るすぎます」といっているときは、素直に、調整するべき。適正露出になったら、まずは、露出補正なしで撮ってみる。結果をみて、補正するのならする。あまりやり過ぎると白飛びするのでやり過ぎはだめ。ということか。
これも、ヒストグラムで考えるとよいかも。露出補正をすることで、ヒストグラムが横にずれると考えればよい。数値が高く右端にある画素は、+補正をかけることで、より右に移動することになるが、255以上の明度はないので、それ以上は横に移動できない。
補正をどんどんやると、どんどん255の画素が増えていき、白飛びの状態になる。
露出のLoと-補正、黒つぶれの関係も同じである。ヒストグラムの明度が0の方で考えればよい。
「白飛び」でネットを検索してみると、Nikonのカメラには「アクティブD-ライティング」という機能があることが判明。D3000にもアクティブD-ライティングの機能がある。さっそく、ONにしてみた(D3000はON/OFFのどっちか。上位機種は弱め/標準/強めというのが選べるらしい)。
いつもは、シャッターを切ると、瞬時に撮影した画像が表示される。アクティブD-ライティングをONにすると、少し時間がかかるようになった。
ということは、SDカードに保存する際にレタッチソフトの自動調整みたいなものが機能してるのか?
情報収集すると、やっぱりそういったものらしい。
保存するのに時間がかかるのはなんかやだなぁ。レタッチソフトでもできるので、わざわざカメラでやらなくてもよいか。無駄にバッテリー使ってもね。ということでこの機能はOFFに。
いや、しかし最近のデジカメは機能が豊富。というかデジタルだからなんでもできる。
白黒なものばっかり載せてきたので、色が欲しくなった。昼に食べたちゃんぽんを貼っておこう。
ん、ちょっと白飛びしているか?
DSC_0851.JPG
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asai
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システムエンジニア
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