カメラのしくみ レンズの色収差
レンズの性能の話になると、色収差がどうのといった話題が出ることがある。「色収差」って何?っていう感じ。少々気になって、調べてみる。
要は、虹の原理と同じで、色により屈折率が違うことにより、写真になったときに、輪郭に色のにじみが出てしまうような現象を「色収差が出た」というらしい。
私は近視で乱視なのだが、乱視で像がぼやけるのとはちょっと違う。輪郭の部分が変な色になっちゃう現象。カメラのレンズは、単純な凸レンズではなく、いくつかのレンズが組み合わさってできている。どうして組み合わせるかというと、色収差を抑えることもひとつの理由になっている。
コントラストが高く、建物の輪郭部分に出やすいということなので、銀座に行ったときの写真に色収差がないか拡大してみてみた。
左側の隣に建っているビルとの境界線を拡大。
おっとこれか?
拡大してみると、確かに、色がにじんだようになっている。
考えてみると、人間の目は単純な凸レンズでできているものと思われる(私の知識の中では)。凸レンズだけなら色収差は避けられない。網膜に映っている像は、色収差により輪郭部分が必ず変な色になっているはずである。
そう思って、PCの画面の端などを凝視してみるものの、赤や青がみえることはなかった。色収差といっても波長のずれによるほんの微妙なずれでしかないので、レンズの終点距離で50mm程度なら、誤差の程度で全くわからないのかもしれない。
もしかすると、脳みそが色収差を補正しているのかも。実際には輪郭は赤や青にぼやけて網膜に映っているが、それを脳みそが補正してみているのかも...
私は眼科の医者でもないし、眼鏡屋でもないので詳しいことはわからない。が、多分誤差なので、わからないのと、脳みそで補正するの両方がなんとなくうまい感じで絶妙のバランスで「見えて」いるのだと思う。少しでもバランスが崩れると、近視やら乱視になるのだと思われ...
でもって、色収差が出ると悪いレンズという扱いになっている。実際のカメラレンズは、色収差を抑えるために、凸レンズと凹レンズを組み合わせて屈折を制御している。
しかし、である。果たして色収差は悪いものなのか。人間の目でみてもきっと色収差はあるはずである。だとしたら、色収差が全くない映像は逆に不自然なものにならないのだろうか。
超望遠にしたときには、色収差が目立ち過ぎる、といったこともあるだろうが、50mmくらいで普通に写真を撮っているだけなら、少々輪郭がぼやけていても「いいんじゃないのかな?」と思うわけです。
逆にCGで作った映像には色収差がない。きっかりくっきりデジタルだから。なのでカメラで撮影した画像と合成すると妙な違和感がある。最近のデジカメには色収差をカメラが補正して取り除いてくれるものがある。CGの合成を行うときには、色収差を加える、といったことも行われるらしい。一方では色収差は悪とされ、取り除かれるのに、一方では必要と考えられ加えられたりする。妙なものである。
レタッチソフトの中には、色収差を補正してくれるものもある。さずが、デジタル時代はなんてもコンピュータでできてしまうのである。色収差を加えるのも、取り除くのも、プログラム次第でなんでもできる...よいことなのか、悪いことなのかは別にして。Paint Shop Pro8には残念ながら色収差を補正する機能はなかったので、試してみることはできなかった。
はたして、色収差って「悪者」なのか...
あたしはしらないよ、そんなこと...
次回は、レンズの最短撮影距離>>
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