カメラのしくみ 訂正とお詫び F値について

絞りについて訂正とお詫びをしなければならない。
絞りは、レンズの中についている何枚かの羽を組み合わせたもの。絞りを開放にすると、さえぎるものがなくなるので、外からの光線が全部CCDまで届くことになる。絞りを絞ると光線の入ってくる量が減る。減った分だけシャッター速度を遅くして露出する時間を長くしてきれいに写るように調整する。
絞りについては、F値というものを使って、その度合いを表現している。開放でF1.8なら、絞り込んでいくと、F2.0、F2.2、F2.5、F2.8、F3.2...となっていく(D3000の場合)。なんか増え方が微妙。
絞り、シャッター速度ともに、1段上げるとか、下げるという具合に、「段」という単位を使うことがある。
絞りの場合、1段絞ることで、入光量が半分になる。逆に1段開くことで、入光量が倍になる。半分とか、倍がそのままF値にはならない。ここが、混乱のもと。
F値を√2倍(1.4142...)すると、光量は半分になる。
F値を√2分の1(1/1.4142...)すると、光量は倍になる。
なんで、こんなにやっかいなことになっているのかは、多分光学的なものであると思われる(今は、ちゃんと調べる気にならないので後でじっくり調べよう。三角関数的なものであると予想)。
でもって、F値を1から1段ごとに列挙すると
1 1.4 2 2.8 4 5.6 8 11 16 22
昔のカメラは、こんな感じでしか絞りを調整できなかったと思われる。なので、絞りリングをひとつ回すと1段で、1段=光量を倍にする、ということになった。
2、4、8、16あたりは、プログラマにとってはなじみの2の倍数がでてきて、親近感があるが、間の2.8、5.6やら、11は絞りのF値でしか出てこないか。
ひとつ飛びにみていくと、1、2、4、8と倍になっていく。1.4から始めても、1.4、2.8、5.6、11と倍になっていく。
技術が進むにつれ、これだとあまりに大雑把過ぎなので、1/2段くらいで絞りを決定できるようになった。1/2段で指定できるのなら、次のようになる。
2 2.4 2.8 3.3 4 4.8 5.6 6.7 8 9.5 11 13 16 19 22
カメラにより、絞りの調整できる精度が変わってくるので、ひとつダイアルを回すと1段上がるわけではない。
私は、1段絞る=1段階絞り込むだと思っていた。だから、解放F1.8の状態から、ダイアルをひとつ回すと2.0になるから、1段=0.2だと勘違いした(なんか昔と違うかもと、思いつつも)。
F1.8から一段絞ると、F2.0になるのではなく、1.8×1.41のF2.5くらいになる。
昔のカメラなら「絞りをひとつ絞る=1段絞る」であるわけであるが、今のカメラはもっと精度が高いのである。
カメラによっては、1/3段で指定できるものもある(D3000はこっち)。
2 2.2 2.5 2.8 3.2 3.5 4 4.5 5 5.6 6.3 7.1 8 9 10 11 13 14 16 18 20 22
何倍になっているのだか、Excel使って計算してみた。
1/2段の場合は、1.189207(2の4乗根)。
1/3段の場合は、1.122462(2の6乗根)。
計算するのは結構大変だった。
実際に計算してみると、表示上の数値はけっこう適当。大きい数の方は特に。
でもって、訂正すべき部分は、テレコンバータを使うと「1段絞られます」っていうところ(2010-02-19の記事)の計算方法。
【誤】
F値は1段高くなるらしい。F2.0になってしまうのか。
【正】
F値は1段高くなるらしい。F2.5になってしまうのか。
F1.8 を1段絞ると F2.5になる。だから、もし、35mm F1.8に1段暗くなるテレコンバータを付けたら、F2.5になるという訂正をしたい、っていうこと。
お詫びの方は、「すまんすまん」でかんべんしてもらいたい。いや、本当に申し訳ありませんでした。
ブログは後から修正ができる。でも自分への「いましめ」として残しておくことにしよう。情報は正確に載せないと情報の信頼性、信憑性が疑問視されてしまう。ブログであっても、うそっぽい記事はだれも読みたくはないであろう。
成長することが「楽しい」ということもあるであろうから、このまま修正しないでおく。
DSC_0805.JPG
次回は、露出補正>>
カメラのしくみを最初から読むなら、以下からどうぞ
カメラのしくみ VR 手ぶれ補正機能

投稿者プロフィール

asai
asai